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2010/01/08

嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん『i』―記憶の形成は作為/入間人間

4048678442嘘つきみーくんと壊れたまーちゃん『i』―記憶の形成は作為 (電撃文庫)
アスキーメディアワークス 2009-06-10

by G-Tools


あらすじ

むかしのことを考えると頭の中が深夜のテレビみたいにノイズだらけになるさっこん、いかがお過ごしでしょうか。これは、ぼくがまだ僕になる前の話だ。家庭内にぎやか事件のあと、ぼくはいろんな人と出会った。恋日先生、じさつ志願者、いじめっ子少女、にもうと、そして、マユちゃん。みんな(とくにマユちゃん)の純粋むくな姿がめじろおしでおとどけなのである。…むかしのぼくは正直ものだったんだよね。うそだけど…今度、じしょでうそって字を調べとこう。



レビュー

妹っていう生き物がなんなのかも、分かる気がしなかった。

みーくんの過去にスポットを当てた、貴重な短編集。
みーまーちゃんの今までのシリーズは、過去に何が在った、とは匂わせるのだが、いかんせん詳しい内容には触れていなかった。その内容が、今回の短編集では少し語られた。みーくん、というこの物語の主人公の内面を理解していくための、貴重な判断材料となり得る。完璧に理解することはできないにしても、ある程度の考察ができるくらいには資料が与えられたわけだ。

何だろうか。あまり良い気分になる内容ではない。云ってしまえば、気分が悪くなるような。人間の嫌な部分だけを凝縮して描いているような作品だ。この作品は悪意に満ちている。
だが読む事を止めようとは思わない。何かしらの面白味が在るようだ。詳しくは記す事ができない。私の中でもハッキリと定まっていないのだ。

気分が悪くなるような作品なのにも関わらず。登場するキャラクター達は、何故か魅力的だ。何かしらの穢れてきなものが、彼らを美しく見せているのだろうか。いつ壊れても可笑しくない存在だからこそ、絶えず輝き続ける事ができるのかもしれない。ある意味に置いては、とても精密なバランスの元に、この物語は進行しているような気がする。一歩間違えただけで、即消滅してしまいそうなのだ。不完全なキャラクター達が、不完全な物語を支えている、とでも云えばいいのだろうか。

この作品の魅力は、あまり他人事とは云えない部分にもあるのかもしれない。人間は脆い生き物だ。いつこの作品の中の登場人物のような壊れた人間になってしまうか分からない。忌避すべき存在なのに、その存在に惹きつけられる。そら恐ろしい話だ。お手本にしてはいけない形を望んでしまうようになるのだから。事実、私がそうだ。この物語の続きを読みたいと渇望してしまう。

取り敢えずだ。にもうとが可愛かった。
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□電撃文庫 | Comments(0) | Trackback(0)
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